2003年10月03日
2003年10月03日 沖縄県ミバエ対策事業所
沖縄県那覇市にあるこの事業所は、世界の3大害虫のひとつと言われるウリミバエの根絶のために放射線を利用しています。最近、沖縄産のゴーヤ(にがうり)を簡単に購入できるようになったのはウリミバエの駆除が成功したからです。
沖縄県では1972年の本土復帰によって農作物を全国へ出荷できるようになると期待しました。ところが、ウリミバエが本土に侵入すれば、農作物への甚大な被害が避けられない、とのことから出荷を規制されてしまいました。そこで、ウリミバエを駆除するさまざまな方法が検討されたそうです。農薬では他の作物や環境への影響という心配もあり、アメリカで効果のあった放射線照射による『不妊虫放飼法』を採用することになりました。
『不妊虫放飼法』は簡単に言うと、ウリミバエのサナギに放射線を照射し、成虫にしてから野に放す。そのオスと交尾して産まれた卵は孵化しないので、何度も繰り返すことで、やがて少なくなり、最後には根絶できる、という方法です。
1990年に沖縄本島、1993年に八重山群島で根絶が確認され、農産物の出荷が始まりました。現在は侵入防除事業が継続されています。
(写真左)ウリミバエのサナギ。
ウリミバエのサナギを照射容器(写真右の棒状の容器)1つあたりに約13万個入れ、均一に放射線があたるように回転させながら線源のコバルト60からガンマ線を照射します。
沖縄県では1972年の本土復帰によって農作物を全国へ出荷できるようになると期待しました。ところが、ウリミバエが本土に侵入すれば、農作物への甚大な被害が避けられない、とのことから出荷を規制されてしまいました。そこで、ウリミバエを駆除するさまざまな方法が検討されたそうです。農薬では他の作物や環境への影響という心配もあり、アメリカで効果のあった放射線照射による『不妊虫放飼法』を採用することになりました。
『不妊虫放飼法』は簡単に言うと、ウリミバエのサナギに放射線を照射し、成虫にしてから野に放す。そのオスと交尾して産まれた卵は孵化しないので、何度も繰り返すことで、やがて少なくなり、最後には根絶できる、という方法です。
1990年に沖縄本島、1993年に八重山群島で根絶が確認され、農産物の出荷が始まりました。現在は侵入防除事業が継続されています。
(写真左)ウリミバエのサナギ。
ウリミバエのサナギを照射容器(写真右の棒状の容器)1つあたりに約13万個入れ、均一に放射線があたるように回転させながら線源のコバルト60からガンマ線を照射します。