2003年03月07日

2003年03月07日 農業生物資源研究所 放射線育種場

太古の昔から品種改良は、変わった形質が現れた枝を挿し木したり、変わった形質を持った部分の種を採取したりして進められてきました。放射線が品種改良に使われるようになっても、この方法は変わっていません。
しかし、最近はバイオテクノロジーと培養の技術が発達して、それらと組み合わせることにより、効率よく短時間で品種改良が進むようになったそうです。
作物に放射線を照射しているガンマーフィールドは半径100mの円形の平らな農場で、周囲には高さ8mほどの石垣と土手がありました。照射塔(写真左)を中心にして同心円状に農地が広がっていましたが3月初旬のためなのか、ほとんど作物は目につきませんでした。
放射線に対する作物の抵抗性は植物によって違うそうなので、その植物にとって最適な放射線量の場所に植えられるそうです。
一般的に、稲やさとうきび、トマトなどの一年生の植物は放射線に強く、果物の木などの樹木は放射線に弱いことがわかっているそうです。
  • 照射塔
  • 照射塔を中心に同心円状に広がる農地